学究:高嶋米峰(41)関連史料[40]

前回同様、朝日新聞掲載分から確認していきたいと思います。

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56.1924年(大正13年) 8月 20日 「挿話小話」

全文引用↓

「投稿薄謝進呈 ▽△高島米峰先生の悲観して申さるゝことには「父さんの話なんか聞いたつて詰まらないや、どうも子供からこんな風に云はれるところを考へて見ると、もう私の未來も餘り芳しくないやうで」(佐々木新三郎)
▽△或驛の前、夕刊賣と職人の話「おぢさん夕刊買つてお呉れよ」「何だい、昨日買つてやつたばかりぢやないか」――(のぶを)」

⇒見ての通りの「小話」である。一つ目の「▽△」は、佐々木新三郎が高嶋米峰から聞いた話。高嶋米峰は自身の子に「父さんの話なんか聞いたってつまらない」と言われたことで、将来への不安を吐露している。ただそれだけの話である。

 次の「▽△」は、夕刊売りと職人の話で、日刊で販売されていることに目を向けることで、クスッと笑える話となっている。とはいっても、これもあくまで小話である。

 

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