学究:高嶋米峰(35)関連史料[34]

前回同様、朝日新聞掲載分から確認していきたいと思います。

____________________________

46.1922年(大正11年) 12月 9日 「青鉛筆」

一部引用↓

「兒童心理學の高島平三郎氏が先頃北陸地方へ旅行した時同車した森本前山形縣知事が頻と慇懃を極めて話しかけるので、高島氏くすぐつたい気持でゐるとそこへ警察部長が入つて來た、すると森本氏心得顔に立ち上つて「こちらは後藤子爵閣下です」と紹介したので高島さん初めて人違ひされた事が解つた、聞く處によると高島さんはよく片山禁酒博士や高島米峰氏等とも間違はれるさうだお序に大人の心理學も御研究になつては如何」

⇒児童心理学者で、東洋大学第13代学長(1944年11月から1945年7月の期間)も務めた高島平三郎に関するエピソード。

 高島が北陸地方に汽車旅行した際、同車していた森本前山形県知事(森本泉)が頻りに話しかけてくる。意味が分らず、くすぐったく思っていると、車内に入ってきて警察部長に対して森本が「こちらは後藤子爵閣下(⇒後藤新平)です」と紹介した。そこで初めて高島は、人違いされていることに気付く。高島は以上の他にも、片山禁酒博士(片山國嘉⇒学究:高嶋米峰(29)関連史料[28] - 学究ブログ(思想好きのぬたば))や高嶋米峰などと間違われることがある、と書かれている(「お序に大人の心理學も御研究になつては如何」という記事執筆者の言葉は面白い)。

 

*高島平三郎関連書籍:高島平三郎著作集 (学術著作集ライブラリー)

 後藤新平関連書籍:時代が求める後藤新平 〔自治/公共/世界認識〕