学究:高嶋米峰(27)関連史料[26]

前回同様、朝日新聞掲載分から確認していきたいと思います。

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38.1920年(大正9年) 12月 7日 「讀者の眼 新聞に對する各方面の註文」

一部引用↓

「一、愛讀記事の種類 二、婦人子供學生等の喜ぶ記事 三、希望又は註文」

「○ 高島米峰 一、小生は宗教に關する記事を最も愛讀致します。 二、家族中には婦人あり少年ありでその喜ぶところの記事一様には申上かねます。三、宗教界の記事を出來るだけ多くして頂きたい思ひます。」

⇒この記事は、題名にもあるように、読者(正確に言えば有識者)に新聞の内容や方針に関する意見を訊ねたものとなっている。質問項目としては、1.愛読している記事の種類は何か、2.婦人や子供、学生が喜ぶ記事は何か、3.希望または註文はないか、の三つが示されている。高嶋は各質問に対して、1.宗教に関する記事、2.婦人・子供・学生で興味はばらばらで一概に言えない、3.宗教界に関する記事を増やしてほしい、と答えている。(1と3からは宗教者の特徴、2からは知識人らしい当たり障りのなさが伺える。)

 上記の質問には、若槻礼次郎や阿部次郎なども回答していた。

 

若槻礼次郎関連書籍:池上彰と学ぶ日本の総理 第23号 若槻礼次郎/田中義一/浜口雄幸 (小学館ウィークリーブック)

           外交五十年 (中公文庫)

 安部次郎関連書籍:教養派知識人の運命 (筑摩選書)